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大きく変わった光の演出
2006.10.19


こんにちは、事務局の吉澤です

先日、部屋の蛍光灯が切れたので新しいものにつけ替えました。いつもは白っぽい光の昼光色を使っていたのですが、あまり確かめなかったので電球色を買っていました
面白いもので、光の色が変わると部屋の雰囲気って、すごく変わるんですね。しばらくは温もり感のある光を楽しもうと思います。

光は「東京モーターショー」にとっても非常に大切な要素の一つ。昨年の「第39回東京モーターショー」から光に関する大きな変化があったことをご存じでしょうか?

従来のショーではブースごとにやぐらを組み、そこに照明を取り付けていました。十分な光量は得られるのですが、問題は柱。

通常施工方法

出品者は限られたスペースを有効に使いたい。我々主催者にとっては障害物が少なければ少ないほど来場者も移動しやすく、安全性も向上します。
両者のメリットを同時に満たしてくれるのが「天井吊り照明」だったのです

天井吊り施工

天井の低い展示会場が多い海外では天井吊り照明は一般的ですが、天井の高い幕張メッセでは吊り下げるワイヤーが長くなり、地震が起こった場合、吊り下げた天井が大きく揺れるなどの可能性があります。しかも車両メーカー出品者が軒並み吊下げ天井を採用した場合、膨大な面積の天井が吊り下げられることになり、展示会場に及ぼす影響も計り知れないといった、安全性の観点から、これまで採用してきませんでした。しかも東京モーターショーは施工から撤去まで約30日間と長期にわたるためリスクも高くなるのです。

しかし、出品者からの強い要望もあり、我々主催者は天井吊り照明に挑戦することにしました

天井吊り施工

実現するには、地震だけでなく風への対策、施工に必要なインフラの確認、2階からの視界など、様々な課題をクリアし東京モーターショーのような大規模な展示会でも安全に取り入れることのできるルール作りが必要でした。幸いこれまで比較的短期の展示会やイベント、コンサート等では、吊下げ照明は多数採用されていたので、これらの事例を基に2004年の「第38回東京モーターショー」開催時に、主催者特別企画のブースで試験的に導入し、安全性や視認性などをしっかりと検証し、晴れて去年の「第39回東京モーターショー」で本格的に導入したのです。
しかし、導入に際してはいろいろと苦労もあったようです。ここでモーターショー室の先輩2人に聞いてみたいと思います。

こんにちは、一ノ瀬です
各社が採用することとなり、チェーンモーター(照明トラスを吊り上げる機材)、高所作業車(天井工事に欠かせない)等の需要が一気に増えたため、それぞれ機材確保が大変だったとか。幕張メッセの天井が非常に高い(30m以上の場所も…)ことも影響したようです。

なるほど、なるほど

高木です
搬入に関して言うと、最初に各社の天井を吊り下げなければ、その下の展示物を施工することはできません。この部分が滞ると、他の出品者も展示場に入ることすらできなくなる事態に…。そのため詳細な搬入計画を立て、出品者の協力のもと、運営管理を行うことで、スケジュール通りに完了! その後の搬入もスムーズに行うことができました。

また、施工に関して言いますと、中には1,000平方メートルを超えるサイズの天井を吊り下げる出品者も数社あり、展示場自体にかかる荷重の分散措置は、会場担当者も非常に気を使って事前に調整をしてくれました。

天井吊り施工

あの会場がすっきりと見やすい天上吊り照明の導入には、いろんな方のご協力と努力があったわけですね。

私が驚いたのは、ショーの期間中に震度5弱の地震があったのですが、天井吊り照明が揺れるなどの影響がほとんどなかったこと。苦労が実り安全に運営されていることが証明された瞬間でした

出品者や来場者からも、ショーのクオリティが高くなったといった好意的な意見をいただき、非常にうれしく感じました。苦労はしましたが、「やってよかった」と思える苦労でしたね。

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モデレータ紹介
東京モーターショー事務局の吉澤です!10月の第40回東京モーターショー開幕に向け、事務局も準備にフル回転! ブログではフラメンコのような“熱い”情報をお届けしていきます。お楽しみに!
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