こんにちは、事務局の吉澤です
前回のエントリーではフランクフルトでの記者発表の様子をご紹介しました。
フランクフルトでの記者発表を終えたあと、次に記者発表を行うロンドンへの移動までの合間に、一行は、今年5月19日にメルセデス・ベンツの本拠地シュトゥッツガルトにオープンした「メルセデス・ベンツ ミュージアム」を訪問したそうです。
なんでも、展示内容は“自動車の発明から現在に至るまで120年にわたる歴史を紹介する世界で唯一の博物館”とのこと。“世界で唯一の博物館”とはどんなものなのか?
訪問時の様子を堀内に語ってもらいます。
こんにちは、堀内です
「メルセデス・ベンツ ミュージアム」があるシュトゥッツガルトまでは、滞在していたフランクフルトからICEに乗って2時間ほど。
※ICEとは高速列車「InterCity Express」の略称。ドイツの新幹線みたいなものです。
「けっこう時間がかかるな」と思っていましたが、車窓に広がる広大な風景に見とれていたら、
あっという間にシュトゥッツガルト駅に到着しました。
ホームで待ち合わせたメルセデス・ベンツの方に案内されて、駅を歩いていると頭上に巨大な垂れ幕が
「メルセデス・ベンツ ミュージアム」の垂れ幕でした。PRも積極的に行われているようですね。
駅から「メルセデス・ベンツ ミュージアム」までは、通常は路線バスを利用しての移動になりますが、今回はメルセデス・ベンツの方にご案内いただきました(もちろんメルセデス・ベンツでした・・・)。
15分ほどで到着。「メルセデス・ベンツ ミュージアム」は、博物館らしからぬ、なんとも独特な形をしています。(理由はあとで判明しました)。
玄関で責任者や担当の方の温かい歓迎を受けた後は、お昼の時間帯だったこともあり、まずはミュージアム内のレストランでランチを取ることに。
ドイツ料理に白ワイン。お昼に飲むお酒は、なぜかおいしく感じられるものですが、今日のワインは格別。それもそのはず、ミュージアム近くのブドウ畑で収穫されたブドウから作られたという本物の地元産だったのです。
お酒も入り、和やかな雰囲気で料理をいただきながらの会話は雑談から、いつしか館内の説明へ。
ミュージアムのPRマネージャー氏が、ちょっと変わったデザインの建物について説明してくれました。この建物は人間の遺伝子(DNA)の二重らせん構造を模してデザインされたそうで、その遺伝子はメルセデス・ベンツの遺伝子そのものを表現しているそうです。
確かに外観も、メルセデス・ベンツのコーポレートカラーであるシルバーで統一されているし、メルセデス・ベンツらしさを強く感じるデザインです。また、オープンから50日間で15万人の方が見学されたそうです。
ここに展示されている車両は160台(乗用車80台、商用車40台、レースカー及び記録車40台)、展示品総数は1,500点・・・車両はすべてメルセデス・ベンツばかり。自動車の発明から現在に至る120年の歴史をメルセデス・ベンツだけで語りつくすということに、歴史の厚みを感じます。
さてランチを済ませ、さっそく館内を見学することに。
専門のガイドの方に案内され、まずはエレベーターで見学のスタート地点、地上43メートルの最上階へと上昇していきます。すると突然、ガイドの方が窓の外を見るようにと・・・覗いてみると正面の壁にエレベーターの動きに合わせて映像が流れています。そう、もうメルセデス・ベンツの歴史を知る旅は始まっているんですね。心憎い演出にちょっと感動してしまいました
最上階に着き、出迎えてくれたのは馬のとてもリアルな置きもの(はく製?)!「馬力」を象徴したものですね。
まずは「伝説エリア」。
「自動車の発明」から「ブランドの誕生」、「ディーゼルとスーパーチャージャー」など7つのテーマでメルセデス・ベンツの歴史が時間軸に沿って展開されています。
それともう1つは5つのテーマで構成された「コレクションエリア」。
「旅のギャラリー」、「輸送車のギャラリー」などこちらも様々なテーマで貴重な車が展示されています。
例えば「著名人のギャラリー」では、故ダイアナ妃が英国王室に嫁ぐ前に運転していた車が展示されていました。英国王室は英国車以外の車に乗れないことから、嫁がれた際に車はメルセデス・ベンツへ戻されたということです。
さらに日本の皇室の車もありました、昭和天皇の御料車です。1932年から日本で走っていたそうです。昭和天皇の御料車がメルセデス・ベンツであったことも驚きでしたが、その車がドイツに戻ってきていたことに、さらに驚いてしまいました
また今回追加された商用車関連の展示には、今と比べるとコンパクトでちょっと可愛らしい初代ウニモグ(多目的自動車)をはじめ、バスやトラックなどメルセデス・ベンツの100年以上にわたる商用車の歴史を見ることができます。
そして展示の最後に配された「レースと記録」は、最近のF1カーをはじめ数々のメルセデス・ベンツの栄光が展示されており、モータースポーツファンの私はいつまでも見入ってしまいました。
余談ですが、ガイドの方が「(F1ドライバーの)ミヒャエル・シューマッハーはもともと我々のチームだったのに・・・」と嘆いていたのも印象的でしたね。
スケジュールの都合で少し早歩きの見学でしたが、ガイドの方の説明に驚いたり、感心したりしながら、120年にわたるメルセデス・ベンツの歴史、そして自動車の発展の歴史を堪能できました。
お近くに行かれた際は、みなさんいかがでしょうか。
ちなみに、15歳未満の方は無料だそうです。
メルセデス・ベンツ ミュージアム:
www.mercedes-benz.com/museum