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最高記録とポスターに見る東京モーターショーの歴史
2006.08.31


こんにちは、事務局の吉澤です

「モデレータ紹介」にもあるとおり、私の趣味はフラメンコ。社会人になってから始めたのですが、教室に通うたびに楽しさが増し、いつの間にか私の人生の中で、最も長い期間通っている習い事になっていました。

ちなみに、過去の東京モーターショーにおいて最も長い会期は17日間。古くは1968年開催の第15回ショーです。

第15回のポスター

この時は総合ショーでしたね。1999年開催の第33回ショーから乗用車・二輪車ショーと商用車ショーに分けられてからは、乗用車・二輪車ショーで13日間、商用車ショーで6日間(第34回ショーは5日間)の開催となっています。
昨年開催された第39回ショーは乗用車・二輪車ショーとして、第15回ショーと並ぶ17日間開催されました。

第39回のポスター

会期の延長によって混雑が緩和され、より見やすいショーになったのではと自負しています。

ということで、今回はモーターショーの最高記録を当時のポスターといっしょにご紹介したいと思います

最高の入場者数を記録したのは第29回ショー

第29回のポスター

何と、201万8500人もの方がショーに来場されました
この年はJR京葉線が全面開通して、会場へのアクセスが向上したことも記録を作った要因の1つでしょう。来場者の約60%がJRを利用していました。

最高の出品車両台数を記録したのは第26回ショー

第26回のポスター

東京モーターショーの歴史の中で出品車両台数が1,000台を超えたのはこのショーだけ!
第26回ショーが開催された1985年は、ガソリンエンジンを積んだ実用車が作られてから100年という節目ということもあったのか、国内外のメーカーが最新鋭モデルを多数出品していました。

最高の出品会社数を記録したのは第31回ショー

第31回のポスター

361もの会社(部品・機械器具・関連商品の出品会社を含む)がショーに出品しました。
この年からディスプレーの規制が緩和され、サウンドとビジュアルを駆使した華やかな展示を行えるようになったのです。

来年開催される「第40回東京モーターショー 2007」のポスターはこちら。

「第40回東京モーターショー 2007」のポスター

どんな記録が飛び出すのか、今から楽しみです

次回「第40回東京モーターショー 2007」のポスターを制作したクリエイターの皆さんのインタビューをお送りします。お楽しみに!

エンターテインメントが盛りだくさん! 「英国国際モーターショー」
2006.08.24


こんにちは、事務局の吉澤です。 

皆さん、お盆休みはどこで過ごされましたか? 
私は実家の広島にも帰省せず、都内でのんびりと過ごしました。 
普段はにぎやかな近所の商店街もなんとなく寂しく、やっぱり田舎に帰ればよかったかなあ・・・と思ったりもしました
 
お盆休みをいただいた「東京モーターショーブログ」ですが、また今週から東京モーターショーに期待を寄せる皆さんに喜んでいただける(であろう)ネタをどしどしご紹介していきます!

前回のエントリーではロンドンで行われた、「第40回東京モーターショー 2007」の記者発表の様子をご紹介しました。 

今回は、再び堀内より「英国国際モーターショー」のレポートをお届けします。

こんにちは、堀内です。 

今年の「英国国際モーターショー」は、これまでのバーミンガム会場から30年ぶりにロンドンに戻った特別なショー
モーターショーのポスターはロンドン・アイやビッグ・ベンを背景に使い、一目で“ロンドン”を感じさせるデザインになっていました。

このポスターが街の至る所に貼ってあり、「英国国際モーターショー」への期待感はいやが応でも盛り上がってしまいます。

事前PRVisit London地下鉄通路広告
地下鉄のエスカレーター 

事前PRVisit Londonタクシー広告
ロンドンタクシーにも「英国国際モーターショー」の広告が!

これらの広告はロンドン市の観光機関が無償で提供しているんです。モーターショーを迎え入れた行政のバックアップも一段と大きかったようですね。

事前PRも力が入ってました 
なかでも圧巻だったのは「100 Years of Car Parade」という事前PRイベント。 
これは、ロンドン市内の中心街ピカデリーからトラファルガー広場までの1.5kmを完全封鎖して、1900年代から10年ごとに時代を区切り、その時代の代表的なクルマ、総数約250台が1時間かけてパレードするというもの。

クラシックカーはもちろん 
事前PRパレードクラシックカー

何と戦車までが登場!
事前PRパレード戦車

確かに戦“車”だから、自動“車”の歴史に入っていてもおかしくないですが、普通の道を戦車が走るなんて日本ではちょっと考えられませんね。

その他にも、巨大なサッカーボールを模した風船をクルマでドリブルしたり、スピンターンで縦列駐車したりと、見物客を飽きさせない演出もあって、1時間以上立ちっぱなしでしたが、最後の1台まで楽しめました


「英国国際モーターショー」の会場となったExCeL(Exhibition Centre London)はロンドン市内から地下鉄とDLR(新交通システム「ゆりかもめ」のようなもの)を乗り継いで30分程度。 

交通機関DLRと最寄り駅

最寄り駅の“Custom House駅”は会場の真横にある便利さです。その他、モーターショー期間中は特別に水上バスによるアクセスも行われていたそうです。 

肝心の「英国国際モーターショー」は非常にエンターテインメント性の高いショーでした。 
会場の横を流れるテムズ川でのパワーボートやジェットスキーのデモンストレーション。 
屋外に作られた特設ステージでのカースタントを織り交ぜたミュージカルやロックコンサート。 

イベント アプローチ

テムズ川に浮かべたゴルフのグリーン(もちろん作りモノ)へのアプローチゲームなどなど、子供から大人まで楽しめるイベントが盛りだくさん。 
来場者の方に楽しんでもらおうとする主催者の取り組みが強く感じられました。 

私もせっかくなので四輪駆動車の同乗試乗会に参加してみました。
普段同じようなタイプのクルマに乗る私にとっては、クルマの限界性能を体験できて、楽しみつつも身になる経験でしたね。

その他、運転好きの私の上司は、自分でクルマを運転して専用コースでタイムを競い合うイベントにも挑戦し、果敢な走りを披露していましたよ

イベント 専用コースでタイムを競う


さらに自動車メーカーの展示では

展示 F1マシン

F1マシンを分解し空中に立体的に展示したものや、駐車時にドライバーをサポートするシステムのデモンストレーションなど、各社工夫を凝らした展示が行われていました

また、久しぶりに「英国国際モーターショー」に参加したBMWは、展示場の外にロールスロイスとMINIも加えた広大な仮設のショールームを設置するなど、本当に力の入った展示をしていて、少しびっくりしました。

ショールーム

個人的にはロータスやモーガンなど古き英国系メーカーの展示内容に元気が感じられて、うれしかったですね

オフィシャルグッズ売場

ただ記念に購入しようと考えていたオフィシャルグッズの品揃えが少なかったのは少々残念だったかな 

「英国国際モーターショー」は、様々なエンターテインメント・イベントとモーターショーを組み合わせた、新しいスタイルのモーターショーのあり方を示す一つのモデルではないかと感じました。

一口にモーターショーといっても、様々なスタイルがあるものですね。
「第40回東京モーターショー 2007」も「英国国際モーターショー」に負けないくらい、皆さんに楽しんでもらえるショーにしたいと思います。

ロンドン子も大注目
2006.08.10


こんにちは、事務局の吉澤です。

ニューヨークフランクフルト、そしてロンドン。残念ながら、私が夏休みに旅行する滞在先ではありません

これまでに、海外で「第40回東京モーターショー 2007」の記者発表を行ってきた場所です。 

ニューヨークとフランクフルトでの記者発表に関しては、すでにご紹介しました。 
今回はロンドンで行われた記者発表の様子を堀内に語ってもらいます(今回も私は参加できませんでした……)。

こんにちは、堀内です。 

記者発表も東京を含めて、今回で早くも4回目。 
まだまだ先だと思っていた「第40回東京モーターショー 2007」はアッという間にやってきそうです。ちょっとアセりますね……

さて、ロンドンでの記者発表は、「英国国際モーターショー」のプレスデー(7月18日)に行われました。 
会場となったExhibition Centre Londonn(ExCel)はロンドンの中心部から電車で30分ほど、ちょうど東京から幕張メッセまで行くのと同じくらいです。 

記者発表は16時からと、比較的遅い時間に始まるのですが、会場の準備以外にも、資料の確認やリハーサルなど、準備しなければならないことが山ほどあります。 

リハーサル風景
入念な リハーサル風景

準備に追われながら、いつも思うのは「プレスの人は来てくれるんだろうか?」ということ。 
海外での記者発表はふたを開けてみるまでは分かりませんからね。 

そんな私たちの気持ちを察知してくれたのか、代理店の方がプレスセンターに、東京モーターショーのプレスキットを置いてきたり、記者発表の開催案内を貼ってきたり、ギリギリまで努力してくれたのは、とても嬉しかったですね

プレスセンターに貼られた告知
プレスセンターに貼られた告知

代理店の方の献身的な働きのおかげか、参加媒体数は20を超えました。

記者発表の前に1件個別インタビューの申し込みがあり、岡室長が30分ほど対応しました。 
インタビュアーのフリージャーナリスト、Anthony Lovelessさんが興味深い質問をしていたので、ちょっとだけご紹介します。 

Anthonyさん(以下A):「総合ショーにする利点は何でしょうか?」 

岡室長(以下岡):「すべての車を一度に見られることです。車の開発という面でいいますと、最近は二輪車も含めて環境技術などは共通点が多いですからね」 

A :「なぜ総合ショーにしたのですか? また、総合ショーに反対するメーカーはありませんでしたか?」 

岡:「乗用車メーカーだけでなく、商用車メーカーからもいっしょに展示するほうが、単独ショーよりもメリットがあるという意見があったからです。 
反対意見はほとんどありませんでした。隔年で開催することにより、メーカーが負担するトータルコストが削減できることが、その理由でしょう」 


記者発表は「第40回東京モーターショー 2007」のイメージ映像で幕を開け、岡室長のプレゼンテーションへと続きます。

プレゼンをする岡室長
プレゼンをする岡室長

ニューヨークに続き、二度目の記者発表だけあって堂々としたものでした

プレゼンテーションの後に行われた質疑応答も活発な質問が飛び交い、「第40回東京モーターショー 2007」に対する関心の高さがうかがえました。 

質疑応答中
質疑応答中

質疑応答の様子も少しだけお届けします。
 

Q:「『第40回東京モーターショー 2007』は『英国国際モーターショー』と同じようにエンターテインメントショーを目指しているのでしょうか?」 

A:「『第40回東京モーターショー 2007』の目標は、コンパクトな展示で世界最高の情報発信力のあるショーにすることです。
車だけでなく、ショー全体を楽しんでもらえるように準備しています」 

Q:「総合ショーになっても十分な展示面積は確保できるのでしょうか?」 

A:「従来と同じ会場で開催するので、面積不足は否めません。しかし、商用車、部品の両部門で展示面積を少なくして、乗用車部門は従来の面積を確保できるように工夫します」 

Q:「『第40回東京モーターショー 2007』はどのように新しく変わるのでしょうか?」 

A:「やはりすべての車を一度に見られることですね。乗用車、二輪車、商用車、商用車ボディ、部品など、車のすべてを見られるようにと考えています。これは日本の来場者だけでなく、アジアの人たち、ヨーロッパの人たちにとっても新しいものになるのではないでしょうか」 


世界中の自動車ファンが注目する「第40回東京モーターショー 2007」。皆さんの期待を裏切らないものにするべく、これからも頑張ります!

自動車120年の歴史“メルセデス・ベンツ ミュージアム”
2006.08.03


こんにちは、事務局の吉澤です 

前回のエントリーではフランクフルトでの記者発表の様子をご紹介しました。 

フランクフルトでの記者発表を終えたあと、次に記者発表を行うロンドンへの移動までの合間に、一行は、今年5月19日にメルセデス・ベンツの本拠地シュトゥッツガルトにオープンした「メルセデス・ベンツ ミュージアム」を訪問したそうです。 

なんでも、展示内容は“自動車の発明から現在に至るまで120年にわたる歴史を紹介する世界で唯一の博物館”とのこと。“世界で唯一の博物館”とはどんなものなのか? 
訪問時の様子を堀内に語ってもらいます。 

こんにちは、堀内です 

「メルセデス・ベンツ ミュージアム」があるシュトゥッツガルトまでは、滞在していたフランクフルトからICEに乗って2時間ほど。 
※ICEとは高速列車「InterCity Express」の略称。ドイツの新幹線みたいなものです。 

「けっこう時間がかかるな」と思っていましたが、車窓に広がる広大な風景に見とれていたら、 

列車からの景色 

あっという間にシュトゥッツガルト駅に到着しました。 

ホームで待ち合わせたメルセデス・ベンツの方に案内されて、駅を歩いていると頭上に巨大な垂れ幕が 

シュトゥッツガルト駅のPR垂れ幕 

「メルセデス・ベンツ ミュージアム」の垂れ幕でした。PRも積極的に行われているようですね。 

駅から「メルセデス・ベンツ ミュージアム」までは、通常は路線バスを利用しての移動になりますが、今回はメルセデス・ベンツの方にご案内いただきました(もちろんメルセデス・ベンツでした・・・)。 

15分ほどで到着。「メルセデス・ベンツ ミュージアム」は、博物館らしからぬ、なんとも独特な形をしています。(理由はあとで判明しました)。 

ミュージアム全景 

玄関で責任者や担当の方の温かい歓迎を受けた後は、お昼の時間帯だったこともあり、まずはミュージアム内のレストランでランチを取ることに。 

ドイツ料理に白ワイン。お昼に飲むお酒は、なぜかおいしく感じられるものですが、今日のワインは格別。それもそのはず、ミュージアム近くのブドウ畑で収穫されたブドウから作られたという本物の地元産だったのです。 
お酒も入り、和やかな雰囲気で料理をいただきながらの会話は雑談から、いつしか館内の説明へ。 

ミュージアムのPRマネージャー氏が、ちょっと変わったデザインの建物について説明してくれました。この建物は人間の遺伝子(DNA)の二重らせん構造を模してデザインされたそうで、その遺伝子はメルセデス・ベンツの遺伝子そのものを表現しているそうです。 

確かに外観も、メルセデス・ベンツのコーポレートカラーであるシルバーで統一されているし、メルセデス・ベンツらしさを強く感じるデザインです。また、オープンから50日間で15万人の方が見学されたそうです。 

ここに展示されている車両は160台(乗用車80台、商用車40台、レースカー及び記録車40台)、展示品総数は1,500点・・・車両はすべてメルセデス・ベンツばかり。自動車の発明から現在に至る120年の歴史をメルセデス・ベンツだけで語りつくすということに、歴史の厚みを感じます。 

さてランチを済ませ、さっそく館内を見学することに。 

専門のガイドの方に案内され、まずはエレベーターで見学のスタート地点、地上43メートルの最上階へと上昇していきます。すると突然、ガイドの方が窓の外を見るようにと・・・覗いてみると正面の壁にエレベーターの動きに合わせて映像が流れています。そう、もうメルセデス・ベンツの歴史を知る旅は始まっているんですね。心憎い演出にちょっと感動してしまいました 

最上階へ行くエレベーター  

最上階に着き、出迎えてくれたのは馬のとてもリアルな置きもの(はく製?)!「馬力」を象徴したものですね。 

まずは「伝説エリア」。 
「自動車の発明」から「ブランドの誕生」、「ディーゼルとスーパーチャージャー」など7つのテーマでメルセデス・ベンツの歴史が時間軸に沿って展開されています。 

伝説エリア 

それともう1つは5つのテーマで構成された「コレクションエリア」。 
「旅のギャラリー」、「輸送車のギャラリー」などこちらも様々なテーマで貴重な車が展示されています。 
例えば「著名人のギャラリー」では、故ダイアナ妃が英国王室に嫁ぐ前に運転していた車が展示されていました。英国王室は英国車以外の車に乗れないことから、嫁がれた際に車はメルセデス・ベンツへ戻されたということです。 

故ダイアナ妃が乗っていた車 

さらに日本の皇室の車もありました、昭和天皇の御料車です。1932年から日本で走っていたそうです。昭和天皇の御料車がメルセデス・ベンツであったことも驚きでしたが、その車がドイツに戻ってきていたことに、さらに驚いてしまいました   

昭和天皇の御料車 

また今回追加された商用車関連の展示には、今と比べるとコンパクトでちょっと可愛らしい初代ウニモグ(多目的自動車)をはじめ、バスやトラックなどメルセデス・ベンツの100年以上にわたる商用車の歴史を見ることができます。 

初代ウニモグ 

そして展示の最後に配された「レースと記録」は、最近のF1カーをはじめ数々のメルセデス・ベンツの栄光が展示されており、モータースポーツファンの私はいつまでも見入ってしまいました。 
余談ですが、ガイドの方が「(F1ドライバーの)ミヒャエル・シューマッハーはもともと我々のチームだったのに・・・」と嘆いていたのも印象的でしたね。 

スケジュールの都合で少し早歩きの見学でしたが、ガイドの方の説明に驚いたり、感心したりしながら、120年にわたるメルセデス・ベンツの歴史、そして自動車の発展の歴史を堪能できました。 

お近くに行かれた際は、みなさんいかがでしょうか。 
ちなみに、15歳未満の方は無料だそうです。 

メルセデス・ベンツ ミュージアム:  
www.mercedes-benz.com/museum 

Japanese / English
モデレータ紹介
東京モーターショー事務局の吉澤です!10月の第40回東京モーターショー開幕に向け、事務局も準備にフル回転! ブログではフラメンコのような“熱い”情報をお届けしていきます。お楽しみに!
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