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ポスターデザインに秘められたこだわり
2006.09.07


こんにちは、事務局の吉澤です。 

今回は前回のエントリーでご紹介したとおり、「第40回東京モーターショー 2007」のポスターを制作した株式会社 電通のクリエーティブ・ディレクター鈴木さん、アートディレクター喜多さん、田中さん、コピーライター江口さん(写真左順)にお話を伺います。 


それではインタビューを開始します。 

お忙しいなか、お集まりいただきましてありがとうございます! 「第40回東京モーターショー 2007」のポスターは、すごくポップで親しみのあるデザインで個人的にも大好きなんですが、この発想の源はどこから来ているんでしょうか? 

「第40回東京モーターショー 2007」のポスター

「来年は総合ショーになるということもあり、子供や女性、老若男女が来場するきっかけになるデザインとは何か、ということを最初に話し合いましたね。 
そのうちに、理工系ノリじゃなくて、どちらかというと美術・文化系ノリで、理屈っぽくなく、パッと見て楽しくファンタジックなものにしたいといった感じで、少しずつ方向性が固まっていきました」(鈴木) 

「女性といえば、ガールフレンドを誘っても断られないポスターにしたいという話も出てきました 
車の持つメカっぽいイメージはあまり女性に受けがよくないし、テレビではコンパニオンばかりが注目されている。女性に『これだったら行ってもいいかも』と思わせる力を持ったポスターにするということも目標の1つでした」(江口) 

それにしても、箱でいろいろな種類の車を表現するなんて、随分思い切りましたね 

「最初にラフスケッチを見せてもらった時、おもしろいとは思ったんですが、アイデア自体はシンプルじゃないですか。
こういうシンプルなものって、下手なアートディレクターが手がけると、とんでもなく幼稚なものになってしまう可能性もあるんです
とにかくこだわって作らないと、ただの箱を置いただけ、みたいな作品になっちゃう。 
でも、私は喜多と田中の作品に対するこだわり具合を知っていましたから、すぐにOK出しましたよ」(鈴木) 

「ありがとうございます 
車をカラフルな箱にした理由は、来年から総合ショーになることへの期待感、そして乗用車・商用車・二輪車のすべての車両を1つの記号で表現したかったからです。 
箱形の車はちょうどオモチャのブロックのような形ですから、これを組み合わせてTOKYO MOTOR SHOWのロゴも作成しました」(喜多) 

「ブロックの大小を組み合わせているので、英語だけでなく日本語のロゴも作れますよ 。
ただ、色の組み合わせには苦労しました。黄色が結構ネックで、端に配置すると読みにくくなってしまうんです 
ロゴをよく見てもらうと分かるんですが、ちょっと影をつけています。これは立体的に見えるというだけでなく、ロゴを読みやすくするという効果もあるんですよ」(田中) 

なるほど、細かいところまで考えられているんですね。 
では一番苦労されたのはどんなところでしょうか? 

「私はキャッチコピーを英語にするのにすごく苦労しました。日本人が見ても分かり、なおかつネイティブが見てもおかしく思われない英語にしなければなりません。この2つの基準を満たすために何回も考え直しましたよ」(江口) 


(ニューヨーク・オートショーで報道陣に配布されたプレスキット)

「私は背景の場所選びですね。当初は模型にするとか、CGのワイヤーフレームにするとか、様々な意見がありました。 
その中から実写を選んだ理由は、子供っぽくなりすぎないようにするため。主役の車がブロックのようなイメージですから、背景を実写にしてバランスを取ることにしました。 
撮影場所を選定するためにコーディネーターと場所探しに出たのですが、いいと思った場所も、路上駐車がしてあったり、道路や電柱が汚かったりと、なかなか条件に合う所はありませんでした。 
さんざん探しまわって決定したのは、灯台もと暗し、とでもいいましょうか、東京モーターショーの開催地でもある幕張でした」(喜多) 

皆さんの苦労の結晶が、「第40回東京モーターショー 2007」のポスターなんですね 

「いえいえ、事務局の担当者がデザインに興味のある人ばかりでしたので楽しく仕事できましたよ」(喜多) 

本日は、貴重なお話をありがとうございました。
さすがプロ! 細かい部分にも気を使ってデザインしているんですね。
デザインチームの皆さんの作品に対する、並々ならぬこだわりは非常に刺激になりました。
私も「第40回東京モーターショー 2007」をポスターに負けない楽しいイベントにすべく、気合いを入れ直して頑張ります!

Japanese / English
モデレータ紹介
東京モーターショー事務局の吉澤です!10月の第40回東京モーターショー開幕に向け、事務局も準備にフル回転! ブログではフラメンコのような“熱い”情報をお届けしていきます。お楽しみに!
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