東京モーターショー

第3回 全日本自動車ショウ 1956

昭和31年4月20日〜4月29日(日比谷公園)

国民車構想が発表され、車種別展示に移行した。

第3回ショウも10日間の会期で前回と同様に開催されたが、この回からトラック、バス、ピックアップ(トラック)、乗用車、三輪車、二輪車などを車種別に展示する方式となった。来場者の乗用車への関心の高いことへの配慮でもあった。ショーのポスターにも「一目でわかる日本の自動車」と書かれていた。この乗用車への関心を後押ししたのは、前年5月に通商産業省が発表した「国民車構想(要綱案)」といわれている。時速100kmで走れる4人乗り乗用車。価格は25万円という要綱案。庶民にとって未だ「高嶺の花」ではあったが、「夢の乗用車」がやや身近な存在になりつつあると予感させたのであろう。ショーでの乗用車人気は大いに盛り上がりをみせた。